「機械との競争」 テクノロジー失業はどうやって攻略する?

先日購入した、「機械との競争」という本が気になったため購入して読んでみました。『「テクノロジー失業」の襲来!!MITによる恐るべき最新レポート!!』という帯が気になります。

簡単に言うと、コンピュータが雇用を奪っているということです。2008年のリーマン・ショック後に失業率が急激に高くなりました。ようやく、3日連続でNYダウは過去最高値となり、景気は回復しているように思われています。日経平均もリーマンショック前まで戻りました。ただし、失業率が2008年以前まで戻ったわけではなく、失業者が減っていないというのが現状だという話です(日本の失業率に関しては、「労働力調査」の資料を見る限り、2008年以前の水準まで戻っています)。

企業はIT関連の投資は増やし続けているのに、人を雇っていない。雇わないどころか、大企業では今でも何千人削減というニュースが流れています。人間を雇わずに、人間がやっていた仕事をコンピュータにさせる。現在の失業率が高い状態の原因に、賃金の安い国に仕事を発注しているという事もありますが、これもコンピュータが普及し、ネットワークが進化したから可能になっていることで、結局はテクノロジーの進化による不況だと本では指摘しています。

非常に納得する内容です。私はプログラミングができるため、ある程度のことはコンピュータにやらせています。人間が行うと何時間(何日間?)もかかる事を、コンピュータに行わせれば短時間で、精度の高い作業をしてくれます。自動で作成された資料を見て、最終決定は私が行います。これで数時間~数日の時間を節約でき、新しく人を雇う必要がなくなっています。コンピュータが無ければ、もっと人を雇う必要があるでしょう。完全にコンピュータが人間の仕事を奪っているという事です(当然、自動化できないような仕事はお願いしていますが)。

コンピュータの性能は指数関数的に上昇している(ムーアの法則)ため、新しいビジネスが生まれて雇用が増えるスピードよりも、コンピュータにより雇用が奪われるスピードの方が早くなり、失業者の増え方が加速します。非常に暗くなる内容ですが、本を最後まで読むと、こんな状態でも筆者は楽観視しているようなのです。コンピュータを敵に回すのではなく、コンピュータと一緒に仕事をすると、更に良い社会になると。色々なサービス、テクノロジーを組み合わせをすることで、今まで無かったビジネスが生まれる。組み合わせのパターンというのは、非常に膨大な数があるため、未知のビジネスはまだまだ存在しているはず。教育の質を上げて、起業家を増やす。起業する人が増えれば、雇用も生まれ、テクノロジーと戦うのではなく、テクノロジーと共に発展しましょうということを言っています。

確かに、大企業が4,000人をリストラし、そのうちの100人が起業したとすると、1社40人を雇えば雇用は無くなりません。1,000人が起業するようになると、1社で4人雇えば良く、5人雇うと失業率が下がります(失業率が低下したとしても、賃金はそのままではなく、下がることの方が多いと思いますが)。それでも全員が起業家になるとは思えませんので、やはり雇用側と労働側に別れることになり、労働者はテクノロジーによる失業に怯えなければならないのではないでしょうか。

私が、この本を読む前に考えていたオチとしては、「仕事をする人」と「仕事をしない人」にわかれるという事でした。ベーシックインカムを導入して、「仕事をする人」が生んだお金を「仕事をしない人」にも分配すると言うことです。働き蟻は、全部が全部働いているわけではなく、2割だけがすごく働いているという話があります。そのすごく働いている2割の蟻だけを別の場所に移すと、その2割の中でも変化が起きて、全然働かない蟻が出てきて、同じように2割だけがまたすごく働いているという話です。おそらく、2割が頑張って働けば、他の蟻が働かなくても食べていけるという事なんでしょう。

これを人間の世界でも同じに考えると、2割の働いている人が、他の8割を養うことも可能なのかなということです。コンピュータが進化して仕事がなくなるが、生まれている収益は減っていない、むしろ増えています。職がなくても食べていけるお金が入ってくるのであれば問題なく、もっと良い暮らしをしたい人は働きましょうという社会になる、という事を考えていました。人間には、嫉妬や向上心等があるため、働き蟻と同じシステムで成り立つのかはわかりませんが、「全員が働かなければならない」というのも考え直しても良いのかなと思います。当然「国民の三大義務」に反することになりますので、憲法の見直しが必要になってきますが。

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「機械との競争」 テクノロジー失業はどうやって攻略する?” への2件のコメント

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