子供3人を認可保育園に入れた「保活」とは

クリスマス発表会日経の「やっと入れた保育園… でもそこは地獄だった 待機児童の実態(2)」と言う記事を読んで、「うーん」と思いましたので書いてみようと思います。

私は待機児童が一番多い世田谷区に住んでいます。3人の子供がいて、4歳、2歳、0歳の男の子。本日、三男が長男・次男と同じ認可保育園に入れるとの案内がありました。

記事中の人のように全て「不承諾通知」という人もいますが、入園できる人もいるわけです。我が家の子供達が保育園に入れるまでにやったこと、やるべきことを書いてみます。

1.区の「保育サービスのごあんない」という冊子を熟読する

保育サービスのごあんない市や区によって違うかもしれませんが、保育園申込要項の冊子があるはずです。まず、これを熟読します。

特に申込の流れと、指数が書かれているページが有りますので、それを確認します。わからない事は区に電話。困っていますアピールするために電話するわけではなく、曖昧にしておいて、加算されない指数があると困りますので、わからないことは必ず確認しましょう。

2.「保育の調整基準」で1点でも上げる努力をする

保育の実施基準

日経の記事中に、こんな文章があります。

2011年、私が住む区では1歳児300人の枠に1000人以上が申し込んだそうだ。前年の700人を大幅に上回り、フルタイムの共働き家族という満点(入園のための点数制度)に近い家庭が、どこの認可園にも入れないという事態が区内あちこちで起きていた。

「フルタイムの共働き家庭という満点に近い家庭」というのが間違いで、その条件では50点くらいなんです。「保育サービスのごあんない」には、「保育の実施基準」と書かれている項目で、保育サービスを利用できる条件をクリアしました、と言うレベルです。

保育の調整基準そこからどのくらいのポイントを稼ぐかが重要で、「保育の調整基準」でさらに1点1点積み重ねていくわけです。

要するに、認可保育園に決まるか決まらないかは、この「保育の調整基準」の差になるはずです。ということで、「保育の調整基準」でできそうなことは全てやります。

我が家は「申込児を保育室、保育ママ、認証保育所、ベビーシッター等に有償で預けているのを常態としている場合」の6点を追加するために、4月までベビーシッター会社にお願いし、有償で預けました。

希望園の0歳児枠は5人ですので、病院に来ている子供の数、保育園の見学者数・兄弟の有無を見ると激戦になる事はわかりきっています。1点でも多く獲得することがポイントです。

3.認可保育園の申込書は第一希望園しか書かない

これは批判があるかもしれませんが、第二希望、第三希望等を書いていくと、結局決まった時に通いにくい等で困るのは自分です。遠くから通っている人は「区の担当者に50件くらい書いて下さいと言われて無理やり書きました」という人もいます(結局45番目くらいに書いた園だったとか)。

私は「ここが駄目なら通いやすい認可外の保育園にします」という考えで、3人とも第一希望しか書きませんでした。結果としては、長男はNG、次男、三男は希望園に入れました。長男の時は、当然認可外を確保していましたので、次の年は待機児童扱いのため(6点加算)、指数が上がりますので、現在は3人とも同じ認可保育園に通っています。

4.区の生活支援課には通わない

区役所や出張所の生活支援課(保育園を管理している所)に通ってアピールした方が良いとか言われますが、私は書類提出以外では行きませんでした。「保育サービスのごあんない」に書かれている指数がすべてで、同一指数だった場合の優先順位まで書かれています。

そこに、その他の指数が加算される条件もありませんし、窓口の担当者と、選考の担当者は別だと思いますので、いくら通ってアピールしても今は数値がすべてだと思います。通う時間があるのであれば認可外に通って確実にバックアップを確保したほうが良いですね。

5.認可外保育園は確実に確保

認可保育園の基準は数値化されて、それ以上の事はできません。しかし、認可外保育園は独自の基準で入園可否を決められます。認可外こそ担当者と仲良くなるとか、園長先生にアピールするというのは可能な訳です。

認可外保育園というと、記事中のような保育園をイメージする人も多いのですが、実際に長男を通わせましたが意外と快適です。今の認可保育園も気に入っていますが、認可外保育園の方が親の負担は少なかったです(朝、保育園でやることが少ない)。

長男を認可外保育園に通わせていた時に仲良くなった家族とは、今でも定期的に集まっています。

 

認可保育園内定通知書三男の場合は、長男・次男が入っているため、「調整基準」の「申込児(転園申込児を含む)以外の兄弟姉妹(卒園予定児を除く)が在園中又は同時申込中の場合」で5点加算がありますので、初めての子よりは有利になります。それでもできることは全てやりました。ちなみに2人入っているから倍の10点になるかどうかは区に電話で確認し、2人でも5点加算ということを確認してあります。

「保育園に入れなかったのは行政の責任だ」と訴えている地域もありますが、最初から待機児童が多いという情報があるのだから、できることはやるしかないです。今、子供を通わせている保育園の園長先生と話すこともあるのですが、「区から用地確保したので、保育園を作らないか」と言う案内がたくさん来ると言っています。区も待機児童を減らす努力はしているようです。本当は、ここまでやらなくても、全員が入園できるようになると良いのですが、その状態になるのはもう少し先になると思います。

それまでは、上記の事を考えて保活してみてください。

子供3人を認可保育園に入れた「保活」とは” への2件のコメント

  1. はじめまして。
    大変興味深く拝見しました。
    仰るように、認可保育園に入るための対策を実行をもって準備しておくことの重要性はその通りだと思っております。
    ただ、菊池さまのように金銭面から事前準備を実行できる家庭の方が、実は少ないのではないかと思いました。
    年度途中からの保育室、保育ママ、認証保育所の入所はまず不可能であり、次年度の4月入所に関しても、保育室、保育ママ、認証保育所、完全な無認可保育所の入所は確実とは言えず、ベビーシッターの有償契約(おそらく菊池さまは月極契約でしょうか?)が加算点をもらうには一番現実的だと考えますが、ベビーシッターの有償契約は相当高額なこともあり、普通の家庭では実現不可能と考えております。
    認可保育園の一時保育や保育室の一時保育や完全無認可の一時利用やベビーシッターを組み合わせて1ヶ月をフルで組んでも、相当な額になります。
    また、現実的に育児時間を何時間も取得できるような会社はあまりなく、早朝保育と延長保育時間に相当する割増預け料も発生するような契約時間で組む必要もあります。
    現在は、働きたいのなら自分のお給料をすべて捨ててでも、マイナスになってでも事前にすべての対策を打つという状況ですが、認可保育園に入れた方々も、自分は認可に入れたから当面関係ない、対策を打ったもの勝ちだ、という姿勢をとらず、日本の子育て支援を充実させるためにも声を大にして認可保育園の必要性を訴えていただきたいと思っております。
    私も前々から対策を綿密に打ち(金銭面でも惜しみなく)認可保育園に入所できましたが、地域の認可保育園増やし隊には参加しております。
    私どものように金銭面で惜しみなく対策が打てる家庭など、かなり少ない現状が分かります。
    子供が少しでも住みやすい世の中になるよう、親が少しでも子育てしやすい世の中になるよう、一緒に頑張っていかねばなりませんね。
    このような意見もあると読み流してくだされば幸いです。

    • コメントありがとうございました。
      直ぐに返信しようと思っていたのですが、子供達がインフルエンザの連鎖で・・・。

      ベビーシッターの料金については確かに高額になります。
      それでも、それ4月以降のことを考えると支払っても良いと判断しました。

      なぜベビーシッターを利用しようと考えたかを書きたいと思います。
      仕事柄、直ぐに計算してしまうのですが、4月から1年間認可外に預けて1ヶ月6万円かかる場合、年間72万円です。
      1ヶ月20万円で12月から3月までベビーシッターさんをお願いして80万円。
      4月から認可保育園に入れれば3人目は無料ですので、1年間の差は8万円。
      現在は自転車の4人乗りができませんので、3人が別々の保育園になった時の通園時間(保育園には駐車場がありません)と8万円を考えると、差額分は問題無いという判断です。
      お金があるから考えられる選択肢と言われればそうなのかもしれませんが、最初に払うか、継続して払うかの違いだと思っています。

      もちろん、3人目と1人目では判断が異なります。
      1人目の場合でもベビーシッターをお願いするかといえば違います。
      1人目の場合は認可外でも良いと思っていましたので、今回のような選択はしなかったですね。

      確かに、こんなことをしなくても全員が希望園に入れるというのが理想です。
      ただ、毎年新しい認可保育園が開設されていますが、それでも待機児童は減りません。
      これだけ待機児童がいるのだからと保育園を開設しようとも考えたことがあります。
      ただ、認可保育園になれれば良いのですが、認可外保育園の場合は、保育士の給与を支払うだけでギリギリだと思います。
      一番需要のある0・1歳時クラスの場合は保育士の人数が多く必要です。
      2歳児以降の子をたくさん募集しなければ認可外保育園は成り立ちませんが、3歳児以降になると認可保育園や幼稚園に移ってしまう場合が多いです。
      ということを考えると、保育園開設は断念するしか無く、やはり区に頑張ってもらわなければなりません。
      しかし、認可保育園の応募人数と入園可能な人数を見ると半数が入れないわけです。
      上記の通り、認可外保育園がたくさんできるとも思えませんので、数年は待機児童問題は解消されないでしょう。
      では、どうすれば認可保育園に入れるのか、と言う事が重要となると思いましたので、参考になればと思って書かせていただきました。

      少子化問題や待機児童問題については男性意見は少ないと思いますので、今後もこれらの事は書いていこうと思っています。
      ただ、なかなか上手にまとめることができませんが・・・。
      今後も色々とコメントしていただければと思います。

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